2024.09.16 トライボロジーセンター トライボロジー

トライボロジーセンターでは、持続的発展可能な社会への貢献を目指し、その応用は、自動車、鉄道、航空・宇宙機器、発電システムなどの輸送、重工業産業から、人工関節をはじめとする医療、橋梁やビルなどの社会インフラなどまで及びます。センターでは、特に摩擦損失低減による地球温暖化対策に焦点を当てています。

日本の二酸化炭素排出の20%は自動車などの輸送機器によるものです。自動車はエネルギーのなんと30%をフリクション(摩擦抵抗)のために失っています。摩擦損失をゼロにすることはできないにせよ、効率を改善し、それを世界的に広げることによって、トライボロジーは地球温暖化対策に多大なるプラスの影響を与えることができます。また、トライボロジーが大きな役割を果たすエネルギーシステムとして、風力発電が挙げられます。風力発電設備では、トライボロジーに起因するトラブルを防ぐためのメンテナンスコストが、運用上の大きな負担となっており、その改善が強く求められています。

長年、舞台裏で縁の下の力持ちとして先端技術を支えてきたトライボロジーは、徐々に脚光を浴びつつあります。技術の進展と科学の細分化、地球環境問題の深刻化などにより、トライボロジーには、そうした問題解決の即戦力として幅広い活躍が求められています。

東京理科大学トライボロジーセンターは、理工系総合大学の特徴を最大限に活かし、各研究分野の英知を結集し持続的発展可能な社会実現に向け、先端技術を支えるイノベーション拠点として社会への貢献を目指します。